飛球線への意識を強めて、スクェア感を確認するためには、クラブや細長いスティックを真っ直ぐに置くのが通常ですが、カタカナの「ハ」の字に置いています。ここではショートアイアンなので、スタンスの中央に山が来るようにセットしてあり、その頂上にボールがあります。
通常のレッスンではテークバックの初動は、30センチとか50センチとか真っ直ぐ飛球線後方に引くことが強調されます。一般的に殆どの初心者はこの教え方が有効だと思います。
しかし、今年日本で大掛かりに取り上げられているマイクベネット・アンディープラマー両氏によるスタックアンドティルト (Stack and Tilt) では、この写真にあるクラブに沿うようにインサイドにテークバックすることを教えています。アドレスの静から動に移る最初のポイントで、どう動くかが両氏の教える左足加重スィングを実現するきっかけとなるのです。
私はアメリカで GolfTec を通じてゴルフスィングを研究していましたので、このスタックアンドティルトも2008年からチェックしていました。( ココ ← クリック)
その後、The Golfing Machine の資格を得ることになり、スタックアンドティルトは TGM の理論をベースにして、と言うか彼らはTGMを勉強した上で、独自にスタックアンドティルト理論を構築していったものだと言うことが分かりました。それが、ショーン・フォーリーを経由してタイガーウッズにも系譜が流れているんですよね。
さて、体重移動の概念で言えば、スィング中に一度も右足に50%以上の体重が掛かることが無いスタックアンドティルト。なかなか正しく理解するのは難しいものと思います。
まだ私も完全ではありませんが、クラブをハの字に置いてあるとイメージは高まりますのでスタックアンドティルト的な動きが少しは実現してきます。筋力的に体幹、特に背筋の筋力が要求されるスィングスタイルだとも思いますので、最初からスタックアンドティルトの教科書に掲載されているようなカタチを実現するのは難しいと思います。(言い訳かな???)
さて、ここで一つ。最初の写真では4本のクラブを2本ずつのペアで使って平行にセットされていますが、これが2本でも良いのか?その違いは何なのか?一つ、この記事を読んでいる皆さんも考えてみて下さいね。